2015年7月9日木曜日

『ご縁野菜』の取り組みについて

この度、当会では廃棄作物ゼロを目指して、『ご縁野菜』という取り組みを行うこととなりました。

ご縁野菜』とは?
当会の無肥料無農薬の作物は、基本的に会員様の食卓に美味しさと安心をお届けする為に栽培しています。季節の野菜をそのまま、または加工して皆さんにご紹介しているわけですが、その過程において「出荷にそぐわないもの」「加工仕切れずに余ってしまうもの」「出荷しきれずに余ってしまうもの」など、多くの生産農家さんと同じように廃棄処分の対象となり得る、いわゆる余剰分が発生する可能性もあります。それらの野菜を、限界まで無駄にすることのないよう、余剰分の作物を協力店に0円でお譲りするという試み。これが『ご縁野菜』です。

背景
日本は世界でもトップクラスの食料廃棄国です。外食産業や小売店で売れ残ったものや、生産過程において流通に乗らないもの、または家庭での食べ残しなど、多くの食料が日々廃棄されています。最近では廃棄以外(堆肥にしたり飼料にしたり、エネルギー源にしたり)に活用する試みも行われていますが、まだまだ多くの食料が安易に捨てられています。食料自給率の低い日本が大量の食料を海外から輸入し加工している一方で、その多くが廃棄処分されているという非常に矛盾したサイクルが出来上がっています。
食べ物を大切にすることについては、私達はよく家庭内で「食べ物を大切にすること」を教えられますが、生産過程においても同じことが言えると考えます。
農家さんでせっかく大事に育てた野菜が、「流通に乗らない」「形が悪い」、「買い取ってもらえない」「自家消費に回しても食べきれない」という理由で大量に廃棄されることがあります。「規格外」として流通しているものはまだ良いほうで、その裏には「食べられるのに捨てられるもの」も多く存在しています。

取り組もうと思ったきっかけ
畑で作業をしている時に、ふと周囲を見渡すと隣の圃場に大量のキュウリが捨てられていました。「せっかく作ったものを。。もったいないな〜、、」と単に思ったのですが、よくよく考えればこういった事態は野菜を作っている全ての人達の畑で起こり得ます。特に夏野菜のピーク時期ともなれば、本当に食べきれない出荷しきれないものも沢山発生します。勿論、「近所に配る」という選択肢もありますが、野菜を作っている地域では生産者でなくても自家菜園で野菜を作っているケースも多く、貰っても消費に困る。。ということがよくあるのです。つまり、季節によって一時的な作物飽和状態が生まれます。
一方、地域によって、野菜はスーパーで買わないと食べられないという方や、安心な野菜を買いたいけど価格的に手が伸びない、、という方も多くいることも事実です。
何万トンもの食料廃棄を一晩で減らすことは不可能です。しかし、食料廃棄問題への我々の小さな意思表示として、また同じような課題を感じている方々とつながる一つの方法として「ご縁野菜」という試みをしてみたいと思いました。

協力店の募集について
当会では「ご縁野菜」を置いて下さる協力店を募集しています。
協力店には0円での販売となりますので、下記の事項に関してご理解いただける方と繋がりたいと考えています。

☆あくまで余剰作物が出た場合に送らせていただく形となりますので、定期的な入荷は不可能でございます。あくまで「ご縁野菜」が発生した際にご連絡差し上げることとなります。
(当会としては可能な限り余剰分が出ないように努めることが一番大切だと考えております。従って、全く何も送られて来ないということは「廃棄が出ていない」という結果としてプラスに受け止めて頂ければ幸いです)

☆作物の状況によりますので、どんな種類の野菜が送られてくるか、また質も量も一定ではありません。
(勿論、食べられないような品質のものは一切お送りいたしませんのでご安心ください!)

☆配送料は協力店様のご負担でお願いしております。
(可能であれば、配送料の発生しない安曇野近隣のお店を中心にお願いしたい所ですが、活動の主旨にご賛同下さり「ご縁野菜」を扱ってくださる遠方のお店でもご登録大歓迎です。但し、お送りする際は配送料が発生します。。それをご負担してでもご協力くださるという寛大な方がいらっしゃれば、是非お願いいたします!)

☆店頭に置いて頂く際は、0円または5円という価格で販売をお願いいたします。
(ご縁野菜の提供には、廃棄作物を無くしたいという想いとともに、無償で差し上げて”ご縁を作る”という願いも込めておりますので、販売価格は最高でもご縁(5円)までとしていただきますようお願いいたします。)

☆協力店様の業種は問いませんが、日常的に野菜の販売を行っている方はご遠慮お願いいたします。
(お店に並べますと他の農産物と必ず価格面で競合します。農業で生業を立てている農家さんを守ることも非常に大切ですので、野菜を扱っているお店はご遠慮くださいませ。その点がクリアになりましたら、美容室でもレストランでもクリーニング屋さんでも、どんなお店でも結構です!)

☆店頭に並べても売れなかった場合は自家消費にお回しください。
(廃棄を無くす試みの結果として再び廃棄にならぬよう、状態を見ながら店頭から引き下げ、売れ残った分は協力店様のご家庭で召し上がってください。それでも消費できない場合はご近所様にお配り頂いても結構です。)

以上です。

大きな食料廃棄の問題に小さな意思表示。ご縁が繋がる「ご縁野菜」。



ご協力いただける店舗様がいらっしゃいましたら、
運営事務局 organiclife.azumiikeda@gmail.com までご連絡お願い申し上げます。




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